夢への一歩、スイス体験レポート
私の留学スタイル
2013年に交換留学が開始されたスイスの協定校で
起業の夢を持つ豊嶋さんがビジネスを学んできました。
〈ジュネーブビジネススクールに留学。
期間は4年生9月〜翌年7月〉
文学部 英文学科 4年
豊嶋 勇貴さん
千歳高等学校出身
海外出張が多い父の影響で、子どもの頃から海外志向が強かった。高校は英語と国際理解に力を入れている千歳高等学校国際教養学科に進学。高校生の時から、起業して自分の会社を持つことが夢だった。スイス留学から帰国後に、学習遅滞児ゼロを目標に学生主体で設立された教育プロジェクトのマーケティング・リーダーに就任。大学卒業後は道内の経営系専門職大学院に進む。
日本人は自分だけという環境のもと、国民意識と将来の方向性が鮮明になりました。
新しい協定校の派遣留学一期生としてスイスに行きました
スイスのジュネーブビジネススクールは豊嶋さんが派遣留学に応募した時期に協定校になったので、豊嶋さんは北星学園大学からの派遣留学一期生ということになります。
「将来は起業したいと考えている自分にとって、北星学園大学で唯一の経営学系協定校は願ってもない派遣留学先でした」
豊嶋さんは文学部英文学科の学生ですが、高校生の時から自分の会社を持ちたいと考えていました。きっかけはTED※で見た、あるプレゼンテーションです。
「その内容への共感が自分の夢に繋がりました。夢を実現する手段として起業があると考えたので、いつか起業に必要なビジネスの知識をしっかり身につけたいと思っていました」
英文学科への進学を選んだのは、英語がグローバル社会の共通語だからです。ビジネスは大学院など次のステップで学ぼうと考えていましたが、新たな協定校の登場で大学在学中にビジネス習得のチャンスが得られました。
※TED(テッド/Technology Entertainment Design)
アメリカ・カリフォルニア州モントレーで年1回講演会を主催しているグループ。講演会の名称をTED Conferenceといい、さまざまな分野の人物がプレゼンテーションを行う。その様子はインターネット上で無料動画配信されている。
専門用語というハードルを乗り越えて自信がつきました
ジュネーブの公用語はフランス語ですが、北星学園大学から派遣留学した場合、ジュネーブビジネススクールでは英語で講義を受けます。
「自分の英語レベルなら困らないだろうと思っていましたが、最初はどの講義も何を言っているか全然わかりませんでした」
問題は専門用語の多さでした。そこで、豊嶋さんは最初の約2ヵ月間、英語のビジネス専門用語を基礎から自分に叩き込みました。
「専門用語というハードルは想像以上に厳しかったですが、あの苦しい状況を乗り越えられたことで自信がつきました」
ジュネーブビジネススクールは3年制の州立大学で、派遣留学生は全学年の講義を選択できます。豊嶋さんも1年生の基礎科目の他、2年生と3年生の実践的な講義も履修しました。「毎日が刺激的でワクワクの連続だった」という留学経験は、今後の人生の糧になることを豊嶋さんは確信しています。
夢の実現という目標に向かって一歩ずつ進んでいきます
約1年間の滞在中、豊嶋さんはスイス人学生2人とアパートをシェアして暮らしました。ジュネーブビジネススクールには他に日本からの留学生がいなかったので、アパートでもビジネススクールでも会話は英語でした。
「海外の学生は、自分の国の将来を自分が背負っているという自覚を持っていて、自国への意識が高いという印象を受けました」
豊嶋さんも、日本人が自分だけという環境の中で「自分は日本国民の一人だ」という強い国民意識が芽生えたといいます。また、日本を外から客観的に見ることで日本の特徴を再確認し、多くの問題点にも気づきました。
「日本人としての自覚と、自分が得意な分野で問題を解決していこうという意識が芽生えたことは、僕にとって語学力の向上以上に大きな成果だったと思います」
大学卒業後、豊嶋さんは道内の経営系専門職大学院で学び、また一歩、夢の実現に近づいていきます。
[留学先大学]
ジュネーブビジネススクール
Geneva School of Business Administration
- ■所在地
- レマン湖畔にある人口19万人のスイス第2の都市・ジュネーブにある。市内には重要な国際機関が多くあり、国際色が豊かで文化レベルも高い。
- ■設立年と規模
- 1998年創設。学生数は約1,000人。
- ■北星学園大学との留学実績
- 2013年から本学と提携を開始し、交換留学を始めた。2015年現在までに本学から1名が留学し、ジュネーブビジネススクールから2名が本学に留学している。
- ■留学先としての魅力
- 本学の海外協定校の中で唯一の経営学系専門の州立大学。生活にはフランス語が必要だが、派遣生は英語による講義を受講できる。大学規模は小さいが、世界30カ国に100校以上の協定校があり、国際交流が盛んである。
[北星学園大学・短大部留学情報]
■大学:海外協定校は米国、中国、英国、カナダ、韓国、台湾、スペイン、スイス、インドネシアにあり、毎年約20名を派遣し、約80名を受け入れています。全学科の学生に派遣留学のチャンスがあります。
■短期大学部:英文学科には5カ国8大学への海外短期留学、約4週間の海外語学研修があり、生活創造学科にも約10日間の海外研修があります。