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JUNG Keunju
JUNG,Keunju
地域研究、アジア史、アフリカ史 キーワード(日韓関係史、日韓現代文化史、韓国現代史、歴史認識、金大中事件)
経済学部 共通部門
鄭 根珠先生
日本と韓国の若者は、互いの文化を純粋に楽しみながら、言葉の壁を越えて交流しようとしています。私達はそんな彼らの思いを尊重し、学ぶべきだと思っています。
お互いを知ろうとする心が途絶えない限り、両国の未来はさらに良い方向へと進んでいくはずです。
現代日韓関係史の研究を行っており、特に1965年の日韓国交正常化以降の政治・歴史問題を分析しています。国交正常化後に両国間で起きた様々なイシュー(課題、問題)をケーススタディとして取り上げ、なぜその問題が起こったのか、どのように進展したのか、そして両国関係にどのような影響を与えたのかを追跡・分析しています。
2005年、博士課程在学中に韓国語講師のオファーを受けました。自分の専攻は歴史ですが、語学教育を専門的に学ぶために韓国で研修を受け、韓国政府が認定する外国人向けの韓国語教員資格を取得しました。その後、北星学園大学に着任し、韓国語教育に携わっています。
着任した当初は、アットホームな雰囲気が印象的でした。以前勤めていた大学はマンモス大学と呼ばれるほど大規模で、東京という土地柄もあり、多くの人が行き交う環境でした。それに比べ、北星学園大学は落ち着いた雰囲気のため、教育や研究に集中しやすく、充実した生活を過ごせられる場だと感じました。
2004年頃、人気ドラマの影響で第1次韓流ブームが始まり、日本で韓国語を学ぶ人が急増しました。その後も、K-POP文化の流行によって第2次韓流ブーム(2008年〜2012年)が起き、そして現在、第4次韓流ブームへと発展しています。これまでの流れを見ると、世代交代が行われるタイミングで、当時の若年層がそれぞれのブームの中心を担っています。ブームが一旦収まったとしても、何かをきっかけに再燃する傾向にあり、韓国語に対する関心もその流れに影響されていると考えます。
昨今はSNSの発達により、両国ともに双方の流行に対して関心を寄せるようになりました。韓国のトレンド情報については学生の方が詳しいですし、韓国の知人や親戚との間でも、日本の流行が話題に出ることが多いです。かつては、韓国側の方が関心が高い印象でしたが、韓流ブーム以降、相互に関心を持つ関係へと発展したように思います。その過程で、双方への配慮や課題についても理解が進んでいると感じます。
「海外事情」という科目が人気です。毎年夏、韓国に2〜3週間滞在し、語学研修と文化体験を行います。定員15名ですが、毎回応募者が多く、選抜を行っています。研修を終えた学生は短期間にも関わらず、韓国語のスキルが驚くほど上達します。語学学習に留まらず、韓国の文化をより楽しめるきっかけ作りとして、現地での体験に重きを置いた授業になっています。
韓国は日本に最も近い国で、短期間で異文化体験ができる場であると言えます。これまでの日韓関係には様々な問題や対立がありましたが、民間での交流は途切れる事なく続いてきました。互いの国を訪れる人も増え、文化や人々への理解が深まっています。今後、政治的な変化があっても、個人レベルでの交流が続けば、再び未来志向の関係を築くことができるでしょう。韓国語が上手に話せなくても、それぞれの楽しみ方で文化に触れていただき、今後の日韓関係を見つめてもらいたいです。まずは気軽に韓国へ行ってみることをお奨めします。
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地域研究、アジア史、アフリカ史 キーワード(日韓関係史、日韓現代文化史、韓国現代史、歴史認識、金大中事件)
鄭 根珠先生